August 05, 2008
【君は生きて……♪】
なぜ・・・?
無境今日子は煙草を夜空にくねらせながら、唇をほとんど動かさずにたずねた。
目の前で世界遺産サカテカスの街並みが幾重も色を重ねているが、はるか上にある星々の方が無境今日子には近く感じる。
アキレス腱にピアスしている人初めて見たから・・・。
関線美千男は答えた。
さっき知り合ったばかりの男で、ケーブルカーの料金が片道なのか往復なのかと必死に英語で訴えていたら、流れるようなスペイン語で会話に入ってきて、
片道だけだって・・・
と教えてくれた日本人だ。
アキレス腱ピアスがそんなに珍しいの?
うん・・・
それ歩けるの?
歩けるわけないでしょ?
痛いわよ。
だよね?
君、舌は蛇みたい?
蛇って何。
別に舌先ふたつに別れてないよ。
貴方、名前は?
関線美千男。
君は?
無境今日子です。
あっ、さっきはケーブルカーのチケット聞いてくれてありがとう♪
おかげで助かった。
財布盗まれちゃって、帰りのケーブルカー代払えないから、どうしても確認したかったの。
たかだか45ペソの話なんだけどね。
そう。
こちらこそありがとう。
アキレス腱にピアスして歩けないのに、ケーブルカーも乗れないなんて美味しいね。
美味しくないよ。
立っているだけでも、足に体重かかってピアスが痛いんだから。
ふ〜ん。
じゃあ飛ぶ?
うん、飛ぶ。
美千男はどこまで飛ぶの?
東京まで。
ハングライダーで。
東京?
だってここはメキシコだよ。
標高だって富士山より低いん・・・!!
チュッ♪
じゃあ、君は生きて♪
これ僕の全財産が入ってる財布。
今日子の胸に入れておいた。
えっ?
ちょっと貴方、何言ってるの?美千男??
彩られた宝石箱の中心に、教会が怪しく光っている。
この世の中はクリストで満ち溢れていおり、もはやクリストには何も感じなくなってしまった。
僕たちは宗教的インポテンツだ。
関線美千男は羽を大きく開くと、教会の光に向かって足を離ち、世界遺産の夜空へと飛んで消えた。
無境今日子は煙草を夜空にくねらせながら、唇をほとんど動かさずにたずねた。
目の前で世界遺産サカテカスの街並みが幾重も色を重ねているが、はるか上にある星々の方が無境今日子には近く感じる。
アキレス腱にピアスしている人初めて見たから・・・。
関線美千男は答えた。
さっき知り合ったばかりの男で、ケーブルカーの料金が片道なのか往復なのかと必死に英語で訴えていたら、流れるようなスペイン語で会話に入ってきて、
片道だけだって・・・
と教えてくれた日本人だ。
アキレス腱ピアスがそんなに珍しいの?
うん・・・
それ歩けるの?
歩けるわけないでしょ?
痛いわよ。
だよね?
君、舌は蛇みたい?
蛇って何。
別に舌先ふたつに別れてないよ。
貴方、名前は?
関線美千男。
君は?
無境今日子です。
あっ、さっきはケーブルカーのチケット聞いてくれてありがとう♪
おかげで助かった。
財布盗まれちゃって、帰りのケーブルカー代払えないから、どうしても確認したかったの。
たかだか45ペソの話なんだけどね。
そう。
こちらこそありがとう。
アキレス腱にピアスして歩けないのに、ケーブルカーも乗れないなんて美味しいね。
美味しくないよ。
立っているだけでも、足に体重かかってピアスが痛いんだから。
ふ〜ん。
じゃあ飛ぶ?
うん、飛ぶ。
美千男はどこまで飛ぶの?
東京まで。
ハングライダーで。
東京?
だってここはメキシコだよ。
標高だって富士山より低いん・・・!!
チュッ♪
じゃあ、君は生きて♪
これ僕の全財産が入ってる財布。
今日子の胸に入れておいた。
えっ?
ちょっと貴方、何言ってるの?美千男??
彩られた宝石箱の中心に、教会が怪しく光っている。
この世の中はクリストで満ち溢れていおり、もはやクリストには何も感じなくなってしまった。
僕たちは宗教的インポテンツだ。
関線美千男は羽を大きく開くと、教会の光に向かって足を離ち、世界遺産の夜空へと飛んで消えた。
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